2025年6月17日
こんにちは、福岡市南区高宮の西鉄平尾駅すぐにあるしんかい内科・内視鏡クリニックの院長の新海です。
40歳以上で福岡市に住んでいる方であれば、自治体より大腸がん検診の案内(便潜血検査)が毎年届いているのではないでしょうか?今日は、その便潜血検査についてお話をしたいと思います。
便潜血反応とは
便の中に「目に見えない微量の血液(=潜血)」が含まれていないかを調べる検査のことです。主に 大腸がんや大腸ポリープのスクリーニング(早期発見) に使われます。
どうやって行うの?
①自宅で便を採取し、専用の容器に入れて提出します。
②医療機関や検査機関で、便に血液の成分(主に「ヒトヘモグロビン」)が含まれているかどうかを調べます。
③通常は 2回法(2日分の便を調べる) が一般的です。
検査の種類
免疫化学法(ヒトヘモグロビン特異的)
→ 今もっとも多く使われている方法。食事制限が不要で、精度が高い。
化学的方法(グアヤック法)
→ 昔からある方法で、肉類などの食事の影響を受けやすい。
便潜血検査で何が分かるの?
- 陽性(+):消化管(特に大腸)で出血している可能性があります。大腸がん、大腸ポリープ、痔核、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)の可能性があります。
- 陰性(−):出血の兆候は検出されませんでした。
※ 陽性だった場合は、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で精密検査を行うのが一般的です。
どんな人におすすめ?
40歳以上の方(自治体のがん検診で推奨されている)
家族に大腸がんの既往がある方
便通に変化がある方(便が細くなる、血便、下痢と便秘を繰り返す など)