肝臓に関する病名・疾患|福岡市南区高宮の胃カメラ・大腸カメラ|しんかい内科・内視鏡クリニック|平尾駅すぐ
肝臓に関する病名・疾患
肝臓は、人体にとって非常に重要な役割を担っている臓器であり、様々な病気にかかる可能性があります。ここでは、代表的な肝臓の病気・疾患について詳しく解説します。
1.肝炎
肝炎とは、肝臓の細胞が炎症を起こしている状態です。原因によって、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎などに分類されます。
ウイルス性肝炎
A型肝炎
- 経口感染(汚染された水や食物)
- 急性の炎症
- 多くは自然治癒
B型肝炎
- 血液感染、性行為感染、母子感染
- 急性肝炎、慢性肝炎
- 慢性化すると肝硬変、肝がんのリスク
C型肝炎
- 血液感染
- 慢性肝炎
- 慢性化すると肝硬変、肝がんのリスク
E型肝炎
- 経口感染(汚染された水や食物、豚肉などの加熱不十分な食品)
- 急性の炎症
- 多くは自然治癒
アルコール性肝炎
- 過度な飲酒が原因
- 肝臓の炎症、線維化
- 肝硬変、肝がんのリスク
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
- 肥満、糖尿病、高脂血症などが原因
- 肝臓に脂肪が蓄積し、炎症、線維化
- 肝硬変、肝がんのリスク
2.肝硬変
肝炎などが慢性化し、肝臓の組織が線維化し、硬くなる病気です。肝臓の機能が著しく低下し、様々な合併症を引き起こします。
原因
症状
- 倦怠感
- 食欲不振
- 黄疸
- 腹水
- むくみ
- 食道静脈瘤
- 肝性脳症
3.肝臓がん
肝臓にできるがんです。肝炎ウイルス感染、肝硬変などがリスク因子となります。
種類
症状
初期
進行すると
4.その他
- 肝嚢胞:肝臓に液体が溜まった袋
- 肝血管腫:肝臓の血管の良性腫瘍
- 薬物性肝障害:薬の副作用による肝障害
- 自己免疫性肝炎:自己免疫疾患により肝臓が攻撃される病気
- 原発性胆汁性胆管炎:胆汁の排泄が障害される病気
肝臓病の症状
初期
進行すると
- 倦怠感
- 食欲不振
- 吐き気
- 黄疸
- 腹痛
- むくみ
- 体重減少
肝臓病の検査
- 血液検査:肝機能検査(AST、ALT、γ-GTPなど)、ウイルス性肝炎検査、腫瘍マーカー検査
- 画像検査:超音波検査、CT検査、MRI検査
- 肝生検:肝臓の組織を採取して調べる検査
肝臓病の治療
肝臓病の治療法は、原因や病状によって異なります。
- 生活習慣の改善:食事療法、運動療法、禁酒
- 薬物療法:抗ウイルス薬、肝庇護薬など
- 手術:肝臓がん、肝移植など
肝臓病の予防
- ウイルス性肝炎の予防:ワクチン接種、感染予防
- 生活習慣の改善:バランスの取れた食事、適度な運動、禁酒
- 定期的な健康診断:肝臓の状態を把握するため
注意点
- 肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、症状が出にくい場合があります。
- 定期的な健康診断で、肝臓の状態をチェックすることが大切です。
- 気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
その他
- 肝臓病に関する情報は、インターネットや書籍などでも得られます。
- 肝臓病について相談できる窓口もあります。
胆道に関する病名・疾患
胆道は、肝臓で作られた胆汁を十二指腸へと運ぶ経路です。この胆道に発生する病気は、様々な種類があり、症状や治療法も異なります。
胆道系の主な病気
胆石症
- 胆嚢や胆管に胆石ができる病気
- 無症状のことが多いが、激しい腹痛や吐き気、黄疸などを引き起こすことがある
胆嚢炎
- 胆石が胆嚢の出口を塞ぎ、炎症を起こす病気
- 発熱、腹痛、吐き気などの症状が現れる
胆管炎
- 胆管が細菌感染により炎症を起こす病気
- 発熱、腹痛、黄疸などの症状が現れる
胆道がん
- 胆管や胆嚢にできるがん
- 初期には症状が出にくいが、進行すると黄疸、腹痛、体重減少などが現れる
胆道ポリープ
- 胆嚢の内側にできるポリープ
- ほとんどが無症状だが、まれにがん化することがある
原発性硬化性胆管炎(PSC)
- 原因不明の炎症により、胆管が狭窄したり閉塞したりする病気
- 黄疸、腹痛、かゆみなどが現れる
胆道系の病気の症状
- 腹痛:特に右上腹部やみぞおちの痛み
- 黄疸:皮膚や白目が黄色くなる
- 発熱:炎症が起こると発熱することがある
- 吐き気・嘔吐:胆石や炎症により、吐き気や嘔吐が起こることがある
- 食欲不振:胆汁の分泌が阻害されると、食欲がなくなることがある
- 便の色が薄くなる:胆汁が十二指腸へ流れなくなると、便の色が薄くなることがある
- 尿の色が濃くなる:ビリルビンが尿中に排泄されるため、尿の色が濃くなることがある
胆道系の病気の検査
- 血液検査:肝機能検査、腫瘍マーカー検査など
- 超音波検査:胆嚢や胆管の状態を調べる
- CT検査・MRI検査:胆道全体の状態を詳しく調べる
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP):胆管や膵管の状態を詳しく調べる
- 生検:組織を採取して病理検査を行う
胆道系の病気の治療
治療法は、病気の種類や進行度によって異なります。
- 薬物療法:炎症を抑える薬や、胆汁の流れを改善する薬など
- 内視鏡的治療:胆石の除去や、胆管の狭窄を広げる治療など
- 手術:胆嚢摘出術や、胆管を切除する手術など
注意点
- 胆道系の病気は、早期発見・早期治療が大切です。
- 気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 定期的な健康診断を受け、胆道の状態をチェックすることも重要です。
膵臓に関する病名・疾患
膵臓は、消化酵素やホルモンを分泌する重要な臓器です。しかし、膵臓の病気は自覚症状が出にくく、進行してから発見されることも少なくありません。ここでは、膵臓に関する主な病名・疾患について詳しく解説します。
1.膵炎
膵炎とは、膵臓が炎症を起こしている状態です。
急性膵炎
原因
症状
- 上腹部痛
- 吐き気
- 嘔吐
- 発熱
- 重症の場合はショック状態に陥ることも
慢性膵炎
原因
症状
2.膵臓がん
膵臓がんは、予後不良ながんの1つです。
原因
症状
初期
進行すると
3.膵嚢胞
膵嚢胞とは、膵臓に液体が溜まった袋状のものです。
種類
- 漿液性嚢胞腫瘍
- 粘液性嚢胞腫瘍
- 膵管内乳頭粘液性腫瘍
症状
大きくなると
4.糖尿病
糖尿病は、血糖値を調節するホルモンであるインスリンの分泌や働きが異常になる病気です。膵臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の発症に深く関わっています。
- 1型糖尿病:自己免疫疾患により、インスリンを分泌する細胞が破壊される
- 2型糖尿病:インスリンの分泌不足や抵抗性により、血糖値が上昇する
5.その他
- 自己免疫性膵炎:自己免疫疾患により、膵臓が攻撃される病気
- 遺伝性膵炎:遺伝的な要因により、膵炎を繰り返す病気
膵臓の病気の症状
初期
無症状のことが多い
進行すると
- 腹痛
- 背部痛
- 黄疸
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- 体重減少
- 糖尿病
膵臓の病気の検査
- 血液検査:膵酵素(アミラーゼ、リパーゼなど)、腫瘍マーカー(CA19-9など)
- 画像検査:超音波検査、CT検査、MRI検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)
- 病理検査:生検
膵臓の病気の治療
膵臓の病気の治療法は、病気の種類や進行度によって異なります。
- 薬物療法:炎症を抑える薬、消化酵素を補う薬、糖尿病治療薬など
- 内視鏡的治療:ERCPによる胆管や膵管の狭窄を広げる治療、結石の除去など
- 手術:膵臓の一部または全部を切除する手術
注意点
- 膵臓の病気は、早期発見・早期治療が大切です。
- 気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 定期的な健康診断を受け、膵臓の状態をチェックすることも重要です。