胃の痛みの症状

胃の痛みは、以下のように様々な症状が現れます。

• キリキリとした痛み：胃の痙攣や炎症によって起こることがあります。
• ズキズキとした痛み：胃潰瘍や胃炎などで見られることがあります。
• 焼け付くような痛み：胃酸過多や逆流性食道炎の可能性があります。
• 鈍い痛み：慢性的な胃炎や機能性ディスペプシアで感じることがあります。
• 締め付けられるような痛み：ストレスや緊張によって胃が収縮することで起こります。

痛みの場所も、みぞおち周辺、左上腹部、右上腹部など様々です。

胃の痛みの原因

胃の痛みの原因は多岐にわたりますが、主なものを以下に挙げます。

• 食生活：暴飲暴食、刺激物や脂っこいものの摂り過ぎ、不規則な食事時間などは胃に負担をかけます。
• ストレス：ストレスは自律神経を乱し、胃酸分泌を過剰にしたり、胃の運動機能を低下させたりします。
• ピロリ菌：胃の粘膜に住み着く細菌で、胃炎や胃潰瘍の原因になります。
• 薬：解熱鎮痛剤やステロイド剤など、一部の薬は胃粘膜を荒らすことがあります。
• 病気：胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、胃がんなど。

胃の痛みを伴う病気

胃の痛みを伴う代表的な病気とその特徴をまとめました。

病気	症状	原因
急性胃炎	突然の激しい痛み、吐き気、嘔吐	暴飲暴食、ストレス、薬など
慢性胃炎	鈍い痛み、胃もたれ、食欲不振	ピロリ菌、自己免疫疾患など
胃潰瘍・十二指腸潰瘍	ズキズキとした痛み、吐血、下血	ピロリ菌、ストレス、薬など
逆流性食道炎	胸やけ、げっぷ、咳	胃酸の逆流
機能性ディスペプシア	胃痛、胃もたれ、吐き気	胃の機能異常
胃がん	初期は無症状、進行すると胃痛、食欲不振、体重減少	ピロリ菌、遺伝など

胃の痛みの対処法

胃の痛みが起きた場合は、まず安静にしましょう。

• 食事：しばらくは消化の良いものを少量ずつ食べるようにしましょう。
• 水分：水やお茶などで水分補給をしっかり行いましょう。
• 温める：胃を温めると痛みが和らぐことがあります。
• 市販薬：胃薬や整腸剤など、症状に合わせて市販薬を服用するのも良いでしょう。

医療機関を受診する目安

以下の場合は、医療機関を受診しましょう。

• 痛みが続く場合：症状が改善しない場合は、早めに受診しましょう。
• 痛みが悪化する場合：痛みが強くなる、吐血や下血がある場合は、すぐに受診しましょう。
• 原因が不明な場合：原因が分からない場合は、自己判断せずに受診しましょう。

検査

医療機関では、胃カメラ検査、バリウム検査、血液検査、尿検査、便検査などを行い、胃の痛みの原因を特定します。

胸やけの症状

胸やけは、胸の中央部分からみぞおちにかけて、焼けるような、または熱いものがこみ上げてくるような不快な症状です。

胸やけの原因

胸やけの主な原因は、胃酸が食道に逆流することです。

胸やけを伴う病気

胸やけは、以下の病気の症状として現れることがあります。

• 逆流性食道炎：胃酸の逆流によって食道粘膜に炎症が起こる病気。
• 食道潰瘍：食道粘膜が深く傷ついた状態。
• 食道がん：食道にできるがん。
• 胃がん：胃にできるがん。
• 狭心症・心筋梗塞：心臓の血管が詰まる病気。

胸やけの対処法

医療機関を受診する目安

• 胸やけが頻繁に起こる場合
• 症状が改善しない場合
• 胸痛や呼吸困難など、他の症状を伴う場合

検査

医療機関では、以下の検査などを行い、胸やけの原因を特定します。

• 問診：症状や生活習慣について詳しく聞きます。
• 食道内視鏡検査（胃カメラ）：食道や胃の粘膜の状態を直接観察します。
• 食道pHモニタリング検査：食道内の酸性度を24時間測定します。
• 食道マンモメトリー検査：食道の運動機能を調べます。

胃もたれの症状

胃もたれは、食べたものがいつまでも胃に残っているような、消化不良感を覚える状態です。

胃もたれの原因

胃もたれの原因は、様々な要因が考えられます。

胃もたれを伴う病気

胃もたれは、以下の病気の症状として現れることがあります。

• 機能性ディスペプシア：胃の働きが悪く、胃もたれや胃痛などの症状が続く病気。
• 胃炎：胃の粘膜が炎症を起こしている状態。
• 胃潰瘍・十二指腸潰瘍：胃や十二指腸の粘膜が深く傷ついた状態。
• 逆流性食道炎：胃酸が食道に逆流し、炎症を起こす病気。
• 胃下垂：胃が正常な位置よりも下にある状態。
• ピロリ菌感染：胃の粘膜に住み着く細菌で、胃炎や胃潰瘍の原因となる。
• 胃がん：胃にできるがん。

胃もたれの対処法

医療機関を受診する目安

• 胃もたれが続く場合
• 症状が悪化する場合
• 他の症状（腹痛、吐血、下血など）を伴う場合

検査

医療機関では、以下の検査などを行い、胃もたれの原因を特定します。

• 問診：症状や生活習慣について詳しく聞きます。
• 胃内視鏡検査（胃カメラ）：胃の粘膜の状態を直接観察します。
• 腹部超音波検査：肝臓、胆のう、膵臓などの状態を調べます。
• 血液検査：貧血や炎症の有無などを調べます。
• 便検査：ピロリ菌の有無などを調べます。

吐き気・嘔吐の症状

吐き気は、むかむかする、吐きそうになるという不快な感覚です。嘔吐は、胃の内容物を口から吐き出すことです。

吐き気・嘔吐の原因

吐き気・嘔吐の原因は、非常に多岐にわたります。

吐き気・嘔吐を伴う病気

吐き気・嘔吐は、以下の病気の症状として現れることがあります。

• 感染性胃腸炎：ウイルスや細菌による胃腸の感染症。
• 急性胃炎：胃の粘膜が炎症を起こしている状態。
• 慢性胃炎：胃の粘膜が慢性的に炎症を起こしている状態。
• 胃潰瘍・十二指腸潰瘍：胃や十二指腸の粘膜が深く傷ついた状態。
• 逆流性食道炎：胃酸が食道に逆流し、炎症を起こす病気。
• 腸閉塞：腸の内容物が詰まり、通過できなくなる状態。
• 急性虫垂炎：虫垂が炎症を起こした状態。
• 胆嚢炎：胆嚢が炎症を起こした状態。
• 膵炎：膵臓が炎症を起こした状態。
• 肝炎：肝臓が炎症を起こした状態。
• 食中毒：細菌やウイルスに汚染された食物を摂取し、中毒症状を起こす。
• 脳腫瘍：脳にできた腫瘍。
• 脳出血：脳の血管が破れて出血する。
• 髄膜炎：髄膜が炎症を起こした状態。
• 片頭痛：頭痛に伴い、吐き気や嘔吐が起こることがある。
• 糖尿病ケトアシドーシス：糖尿病の合併症で、血液が酸性になる状態。
• 副腎皮質機能低下症：副腎皮質の機能が低下し、ホルモンが分泌されなくなる病気。

吐き気・嘔吐の対処法

医療機関を受診する目安

• 吐き気が続く場合
• 嘔吐が続く場合
• 吐血や下血がある場合
• 激しい腹痛を伴う場合
• 意識が朦朧としている場合

検査

医療機関では、以下の検査などを行い、吐き気・嘔吐の原因を特定します。

• 問診：症状や経過について詳しく聞きます。
• 血液検査：炎症反応や電解質バランスなどを調べます。
• 尿検査：腎臓の状態などを調べます。
• 腹部超音波検査：腹部の臓器の状態を調べます。
• CT検査：腹部や頭部の状態を詳しく調べます。
• 内視鏡検査：胃や腸の状態を直接観察します。